CV(コンバージョン)とは?
WEB担当者が押さえるべき基本とポイント
(企業ホームページ)
WEB担当初心者向けに、WEBマーケティングの基礎知識をわかりやすく解説します。
こんにちは。 福田正実です。
企業サイトのWEB担当初心者向けにWEBマーケティングの基礎について解説しています。
今回のテーマはサイト改善のための「CV(コンバージョン)」について解説していきます。
WEBサイトにおけるCVの重要性
企業のWebサイト運営において、「CV(コンバージョン)」は成果を測る最重要指標のひとつです。いくら広告を投入して集客をしても、CVがなければビジネス成果にはつながりません。これについては「WEBサイトの 集客策と刈り取り策」で解説させていただきましたが、今回は、WEB担当初心者の方に向けて、CVの基本的な意味から、CV数を増やす方法、設定時の注意点までをわかりやすく解説させていただきます。
CV(コンバージョン)とは?
CVとは「Conversion(コンバージョン)」の略で、WEBサイト上でユーザーが企業にとって望ましい行動を取ることを指します。つまり、自社商品の購買見込み客がサイトに訪問した際に、サイト内で最も購買に近づく行動をしたことです。具体的には以下のような行動がCVとされています。
・商品購入
・資料請求
・お問い合わせフォーム送信
・会員登録
・メルマガ登録
・無料体験申し込み
・特定の品番選定
など
CVの重要性
ECサイトでは「購入」がCVとなりますが、ECサイト以外では企業の業種、商品/サービスによってCVの種類は違ってきます。(「ターゲット/商品によるCVの種類」については、「WEBサイトの 集客策と刈り取り策」で解説)いずれにしても、WEBサイト自体の目的が商品/サービスの売上貢献が目的となりますので、企業のWEB担当者としては、何らかのCVを設定した上で、その「アクション数の向上」を目標としてサイト制作や改善を図る必要があります。そして、CV設定は、単なるボタン設置ではなく、WEBサイトの目的を明確にし、ユーザーの行動を導くための設計そのものです。ここでは、初心者のWEB担当者が押さえておくべきCV設定の重要性と実践ポイントを解説します。
1.Webサイトの目的を明確にする
CVを設定することで、「このサイトは何のためにあるのか?」がはっきりします。情報発信だけでなく、行動を促す設計が可能になります。
2.成果を数値で測れるようになる
CVが設定されていれば、Googleアナリティクス(GA4)などで成果を数値で可視化できます。アクセス数だけでなく、「何人が問い合わせしたか」「どのページから申し込んだか」がわかります。
3.改善の方向性が見える
CVデータを分析することで、「どのページが効果的か」「どこで離脱しているか」が明確になり、改善の根拠が得られます。
4.広告やSEOの費用対効果が高まる
CVが設定されていれば、広告やSEOの成果をCV数で評価でき、費用対効果の高い施策に集中できます。
CV数を増やすための具体策
それでは、ここから具体的にどうすればCV数を増やすことができるかについて解説していきます。まず、CV数を増やすための公式が下記となります。CVRとは、「Conversion Rate(コンバージョン率)」の略で、WEBサイトに訪れたユーザーのうち、どれだけの人がコンバージョン(=成果となる行動)を起こしたかを示す指標です。
つまり、CV数の実数を伸ばすためには、①サイトに訪問する絶対数を増やすことと、②サイトに訪問したお客様の内どれだけたくさんの方にCVアクションをしていただくかです。
訪問者数(セッション数)を増やす方法について
訪問者数を増やす方法は広告やSEO対策などさまざまです。訪問者数を増やすことがCV数実数の拡大にはつながりますが、とは言え、CV数を増やすことを目的として訪問者数を増やす場合、集客するのは「見込み客」に絞ることが重要です。特に広告で集客する場合には、一元客(ひやかし客)も多く訪問されやすいので、広告を実施する際には「ターゲット」や「キーワード」「広告コピー」などをしっかり吟味して実施するよう心がけましょう。
もしB2B客がターゲットの場合は、広告によって一般客が訪問しないよう工夫が必要です。例えば、広告コピーに「法人向け」「ビジネス向け」などを入れるなど一般客がクリックしないような施策が有効となります。また、SEO対策としても同様で、検索結果に表示される「タイトル」や「ディスクリプション」のコピーの中に「法人向け」「ビジネス向け」といった一般顧客を除外するようなワードを入れておくと、効率よく見込み客の訪問者が増えるでしょう。
CV率(CVR)を上げる方法について
■ CVを意識したページ構成が重要
CV率を上げるページを作る上で、最も基本として抑えなければならないのが「ページ構成」です。なぜなら、お客様がそのページに訪れる際には必ず何かの目的を持って訪問するはずです。つまり、何らかの期待を持ってそのページのトップ画面を開くわけです。もしその時点で「期待外れ・・・」と思わせると、即離脱となってしまいます。そのページのCVRアップの勝負はそこからスタートしているのです。運良く即離脱を免れたとしても、ページの途中で「これは違う!!」と離脱してしまうかもしれません。
ですから、そのページのCV率を上げるとは、訪問者のニーズを意識しつつ、ページのストーリーをうまく組み立てて、最終的にはCVしてもらう。そういったページ構成の設計が重要となるわけです。具体的には、ファーストビュー(トップ画面)でお客様が望んでいる情報を提供しつつ、ページ内ではお客様のさまざまな疑問や不安を取り除きながら、最後にCVしてもらう。こんなページ構成にするとCV率の高いページとなるでしょう。
CV率を意識したサイトでは、通販サイトが良い例だと思います。以下に通販サイトの一例をご紹介します。
ターゲットは「仕事でお疲れのおじさん」で、Google検索で「疲労回復 ニンニク」と検索したとしましょう。すると、あるニンニクサプリのサイトを発見、疲労回復の効果に期待して、クリックしました。ページが開くと、ファーストビューのビルボードに大きく「グッタリに活力!」というキャッチコピーがあり、「これは良さそう。」とスクロールして説明を読んで行きます。すると、ニンニクサプリであることは理解できてのですが、「他のサプリとどう違うのだろう???」という疑問を感じました。そこへ、すかさず「独自の生製法」の説明があり納得します。ただ、「値段が高そう・・・」と不安になるのですが、そこへ「お得な定期コースで10%OFF」を見て安心。ついに「これなら良さそう!!」と購入ボタンをクリックするのでした。
こういった通販サイトは、ターゲットのニーズや疑問・不安などをよく理解していて、ページの上部から中盤、終盤にかけてお客様と対話するようにページを構成しており、まるで営業マンが接客しているかのようなストーリーが組まれています。このような説得力のあるストーリー作りについては、通販サイトやテレビショッピングが非常に参考になります。
■ CVポイントの工夫
CVボタンの種類やタイミングなどを工夫する施策を総称して「CVポイント」と言います。WEBサイトによって売上を拡大させるためには、CVポイントを適切に設定する必要があります。何が適切かというと、基本的な考え方としては、「お客様がCVボタンを押したくなった時」に適切なCVボタンを表示させることです。ですから、「お客様がCVボタンを押したくなる時」がどういうタイミングかを考える必要があります。
まず、ページに訪れた時のファーストビューにはCVボタンが必要となります。ただし、このボタンは当然初めて訪問された時には押されません。では、なぜファーストビューに置くかというと、再訪されたお客様に速やかに押してもらうためです。一度サイトを離れたお客様が他サイトを色々と検討した結果、再度訪問していただいたわけですから、かなり自社に心が傾いているはずです。ですから、再訪された時、間髪入れずにCVボタンを提示しなければなりません。なので、ファーストビューにCVボタンが必要なのです。
次に、ページの途中、ある程度説明を読んで納得されたタイミングもチャンスです。ですから、一通りの説明が終わったタイミング、つまり説明ブロックの最後にもCVボタンを表示させると良いでしょう。よく、「CVボタンをページの途中に配置すると、ページ全体のデザインを邪魔するので、CVボタンはページの下に一つ設置しておけば良い」といわれる方もいらっしゃいますが、私はそうではないと思います。何かに興味を持ってページを読み続けているお客様にとって、心が動いていない時のCVボタンはそれほど気にはならず読み飛ばしていくものです。作り手にとって見て欲しい派手なバナーをスルーされるのと同じ原理です。ですから、説明が一段落した場合は、そのすぐ下にそのブロックに関するキャッチコピーを入れたCVボタンを設置することが有効です。例えば、「商品の良さが理解できたら、相談してみる。→」のような誘導ボタンです。これは、ページ内のブロックごとにキャッチコピーを替えることがポイントです。例えば、「効果を試してみたいなら〇〇〇→」「どれくらいの費用がかかるか知りたい方は〇〇〇→」「販売店に相談したいなら〇〇〇→」のように、各ブロックごとの内容に応じて適切なコピーに替えましょう。
そして、ページ途中の各パートCVを全てスルーされてしまった時の最後の刈り取りがページ下のCVボタンブロックです。これが最後のボタンですので、確実にボタンを押していただくために、単なるボタン設置ではなく、ある程度しっかりとしたスペースを取ったCVブロックを用意する必要があります。そして、ブロックタイトルも大きなフォントを使って誘導し、もし、「お問い合わせ」フォームへの誘導であれば、CVブロックに親切に対応してくれそうな女性オペレーターの画像を入れておくのも心理的に効果的です。またボタンの上にも「お気軽に」「無料お見積り」などのハードルを下げるキャッチコピーを書いておくことも有効でしょう。
■CVボタンの種類
「お客様がCVボタンを押したくなった時」に適切なCVボタンを表示させるということでは、常に画面上にCVボタンを表示させる手法もあります。よくあるパターンとして、画面のサイドにボタンが表示され、上下にスクロールしても追従して表示されるパターンです。これは、確かにいつも画面上にボタンが表示されているので、いつでもクリックしたい時にクリックできます。ただ、デメリットとしては、押したくなるまでの間も常に追従してボタンが表示されるので、お客様の心理的には煩わしく感じられる可能性があります。一度そう思うとそのボタンばかり気になってしまい、コンテンツの内容に集中できなくなって離脱される恐れがおります。また、ボタンが邪魔にならないよう小さくするのですが、そうするとボタン内のスペースが小さく、CVボタンとしての十分なテキストが書けなくなってしまいます。制作側としては、あまり考えることが不要で楽な手法ではありますが、常に表示している割には期待するほどのCV率がとれないのではないかと思います。
次に、画面の上または下に固定バーを表示してそのバーの中にCVボタンを設置するパターンです。画面に固定表示するため、サイドの追従ボタンのよう不快感を与える可能性は低くなります。ただ、バーの面積分は常にコンテンツを隠すことになりますので、ワイドディスプレイで見ていると画面の圧迫感は否めません。中にはそのバーの表示を消そうと誤ってクリックする人もいるかもしれません。また、視界の邪魔にならないようなデザインにしてしまうと、今度はCVボタンと気づかれない可能性もあり、デザイン面での注意が必要となります。
最後に一定時間経過すると自動でポップアップ表示が出てくるパターンです。これは、一ユーザーの経験からすると決してお勧めはできません。まず、意図せず突然画面が現れた時の驚き感、時にはその画面の閉じ方がよくわからず、イライラ感が溜まってしまった経験があります。そして、一度閉じたのに別のページでまた出現するなど、決して顧客視点に立った設計とは言えません。
このように、CVボタンの表示方法にはさまざまな選択肢があります。どれが正解ということはなく、さまざまな要因と環境によって使い分ければ良いと思いますが、そのチョイスの基準としては、決して「楽だから」ではなく、しっかりと顧客視点に立って検討いただきたいと思います。いずれの選択肢をとったとしても、しっかりと検討した結果の方が、最終的にはより高いCV率を得ることができると思います。
■CVボタンのデザイン
最後に、CVボタンのデザインについて触れておきたいと思います。CVボタンの色などのデザイン性には諸説ありますが、基本的な考え方としては、ある程度「目立つ」ことは必要となります。ボタンが目立つということは、背景の色に対して目立つということでから、一概に何色が目立つとは言えません。ただ、背景が白と仮定した場合にはある程度の色の傾向はあります。CVボタンに使用される色としては暖色系(赤やオレンジ)と寒色系(青や緑)に分かれます。暖色系は、視覚的に前に出て見えるため、ユーザーの目にとまりやすい特長があります。特にオレンジは「行動喚起」「親しみやすさ」「安心感」を兼ね備え、CV率が高い傾向にあると言われています。暖色系の中で赤については、よりインパクトがあり目立つのですが、一般的に赤は注意・緊急性をイメージする色となりますので、心理的に敬遠される可能性もあります。次に寒色系ですが、緑については、安心・成功のイメージがありますので、ダウンロードを促すボタンとしては最もCV率が高いというデータがあります。青については、信頼・冷静というイメージがあり、デザイン的にはスマートなのですが、冷静に見られてしまいがちなので、思わず押したくなるといった効果は薄れてしまうようです。以上のように、CVボタンの色についてはさまざまな意見があるようですので、サイト全体のデザインを踏まえて慎重に検討する必要があり、場合によってはABテストなどの検証をして決めるのも良いかと思います。
いずれにしても、CVボタンのCV率については、色だけで決まるものではありません。ボタンの中に書くテキスト内容が非常に重要ですし、前述しましたようにCVポイントの工夫が不可欠となりますので、総合的に検討していただきたいと思います。