サイト改善の第一歩は"現状把握"から
~サイト構造~
(企業ホームページ)
WEB担当初心者向けに、WEBマーケティングの基礎知識をわかりやすく解説します。
こんにちは。 福田正実です。
企業サイトのWEB担当初心者向けにWEBマーケティングの基礎について解説しています。
今回のテーマはサイト改善のための「現状把握~サイト構造~」について解説していきます。
サイト構造についての現状把握の仕方
企業で商品サイトを運営されている場合、定期的にWEB担当者が変更されることがあると思いますが、新任のWEB担当者が既存サイトを改善する場合は前任担当者が作成したサイトを改善することとなります。自分で作ったサイトであれば、サイト全体の構造も把握できていると思いますが、前任者が作ったサイトの場合、全容をあまり掴めていないケースも多々あると思います。
なので、まずはサイトの全容を把握する必要があり、その場合、前任者が「どういう意図で現状サイトを作成したか?」をくみ取ることが必要となります。サイト改善をするための第一歩として、サイトの「現状把握」をしますが、「正しい現状把握」をする必要があり、そのためには、「現状のサイト状態がなぜそうなっているのか?」という背景も踏まえて調査する必要があります。決して現状がベストと思って作っているとは限らず、中には「仕方なく現状にしてしまった…」というケースもあるからです。
サイト構造の確認
もし、サイトの全容を把握できていないということであれば、まずは、サイト全体で「どんなページ」が「どれだけ」あるのか? また、それらのページが「どのように存在しているか?」を把握しなければなりません。これらの確認方法の基本は「現物の目視」です。サイト全体の目視作業は時間がかかりますが、WEB担当者として「サイトの全容を把握する」という目的からすると、顧客視点で目視していくことが望ましいと思います。その上で、サイト構造をドキュメントに残す手段としてエクセルなどでサイトマップを整理しましょう。サイトマップの制作方法としては、Google Analyticsなどのアクセスデータを基に作成するか、最近では自動で作成できるツールもあります。おすすめは、Chromeブラウザ上で動作する拡張機能の「crawl sitemap generator」で、非常に簡単にサイトマップデータを作成することができます。
サイトマップが完成したら、次に各ページの「ディレクトリ構造」を確認します。「ディレクトリ」とは「フォルダ(情報の入れ物)」のことで、ディレクトリ構造を確認するということは、情報が正しいフォルダに入っているか? を確認することになります。情報が正しく入っていないと人間もGoogleロボットも理解しにくくなるからです。ですから、SEO対策としても正しいディレクトリ構造は重要となります。
最近制作したサイトであればディレクトリ構造に注意して作成されていると思いますが、前任者がずいぶん前に制作されていると、ディレクトリ構造が破綻している場合がありますし、そもそも構造化されていないということもあります。ここでは、そういった例をご紹介します。
■ディレクトリが構造化されていないケース
ディレクトリが構造化されていないケースというのは、トップページ以下が全てのページが同じ階層にあるというケースです。今はこのようなことはあまりないかもしれませんが、ずいぶん前にカタログ制作会社がカタログ制作の片手間にWEBサイトを作成したときにこのような現象が発生していました。
もしくは、サイト全体の構造を計画することなく、思いついたままページをどんどん追加していくと、このようなサイトになりがちです。ですから、新規でサイトを構築する際は、将来どのような内容のページが追加される可能性があるかを予測した上で、スタート時からディレクトリ構造を検討しておく必要があります。
■ディレクトリ構造が破綻しているケース
次に、ディレクトリ構造はできているものの、情報構造が破綻しているケースです。これを見極めるには、各ページの内容を見てサイト全体における位置づけを見つける必要があります。実はこの見極め作業にはけっこう頭を使います。商品理解力とサイト構成力の両方を持ち合わせていないとなかなか判断が難しい作業となり、だからこそ、商品担当者でもなく、外部制作会社でもないWEB担当者の腕の見せどころとなります。
まず、簡単な例からご紹介しますと、「ページの親子関係」です。下図のように、現状の構造では、商品ラインアップページと各商品ページは親子関係であり、ディレクトリ構造も、「lineup/」(親)、「lineup/product-a」(子)/「lineup/product-b」(子)の関係となっています。ただし、「product-b」には関連商品ページ「prduct-b-option(子)」が「product-b」と同階層に存在しています。このページは商品product-bだけの専用オプションなので、本来であれば「lineup/product-b」(子)、「lineup/prduct-b/option(孫)」にならなければなりません。
次に、もう少しサイト全体の構造で例をご紹介します。このサイトには既にさまざまなコンテンツが存在している例ですが、よく見ると各ページが適切に分類して設置されていません。例えば、特長ページが3ページ存在していますが、各々が第二階層に設置されています。また、同様に「オフィス向け提案」「店舗向け提案」「学校向け提案」「病院向け提案」といった業態別の提案ページが4ページ存在していますが、これらも第二階層に設置されています。また、「技術解説」「技術資料」というページが商品ラインアップ配下に設定されていたり、「設計資料」というページが第二階層にあります。
こういったサイト構造は、長年積み重ねて増築してきた場合によく起こる現象で、おそらく商品担当者は何も疑問を持ってはいないでしょう。もちろん、致命的な問題はありませんが、こういった構造ですと、第二階層に内容の異なるページが並列的に並んでおり、Googleロボットにとってその違いが判断しにくくなっていて、サイト本来の価値が伝わりにくくなっている可能性があります。
本来であれば、お客様にとっての各ページの位置づけを検討した上で、関連ページをグルーピングし、各ブロックごとにブロックトップページを設け、ディレクトリ構造も適切に第二階層と第三階層を設定すべきでしょう。今回は「現状把握」をテーマに解説していますので、本来あるべき姿のグルーピングの仕方については省略しますが、前任者が構築した現状サイトの構造について正しく把握するためには、①この現状をベストと思って作成したのか、それとも、②仕方なくこの状態で制作したのか、③長年追加制作をしていったためにこうなっているのか、または、④単なるケアレスミスなのか、など、現状が出来上がった背景を創造しながら調査することをお勧めします。それは、改善プランを検討する際に必ず役に立つからです。
以上、サイト改善作業の第一歩である、「サイト構造」の現状把握の仕方について解説させていただきました。繰り返しになりますが、「現状把握」は正しくしなければなりません。誤った現状把握をすると、誤った課題を設定してしまい、結果、誤った施策を実行してしまいます。サイト改善には費用も労力もかかります。貴重な企業資源の無駄遣いをしないよう、スタート時からしっかりと進行させましょう。